PBMプレイヤーとしてのスタンス


はじめに

 1995年にメイルゲームを始めて、特にWebに接続するようになってからは「メイルゲームに関するスタンス」が人によっていろいろ違っているのに気が付かされました。そして「自分にとってメイルゲームとはどういうものなんだろう」というのを一度まとめてみるのもいいかと考えてこの文章を書き始めました。とりあえずは「メイルゲームを遊ぶ上での方針」という感じで書いてます。まとまらない文章かもしれませんが、どうせ書くならと思ってHTMLにしました。


キャラクターメイク

 キャラクターはデータ的な有利さよりもイメージ重視です。最初に大体のイメージだけ作って、それに摺り合わせてルールによりキャラクターを作成。その後、なぜそういう技能を持ったか、そういう性格になったかということを裏設定として作成というのが大まかなキャラクターメイキングの流れです。ゲームによっては最初にシナリオが提示されることもありますが、それに合わせて有利なキャラクターを設定することはめったにありません。


プレイヤーとPCの関係

 「PCは我が子も同然」という人も多いですが、わたしの場合は違うみたいです。どちらかというと「自分の分身」ですね。自分の性格や考え方の一部を取り出し、多少誇張したものという感じでしょうか。もちろん自分自身そのままではありませんし、中には「自分が考えるいやな奴」というので作ったものもありますが、それもまた自分の考えの一部であることには変わりありません。

 そして、わたしは自分のことがあんまり好きじゃないみたいです。だから自分の分身たるPCにも無条件の愛情というものがありません。もちろん大事ではあるんですが、どこか一歩引いた視点で眺めてしまう、そういう傾向があるようです。


プレイスタイル

 それを狙っているわけではないんですが、プレイヤーの性格上小細工をすることが多いです。正面から正々堂々というのは苦手なパターン。いわゆるヒーロータイプはやりにくいですね。

 自分でやりたいと思ってるのは「マスターの意表を突く」こと。これはシナリオにまったく関係無いことをするという意味じゃなくて、ストーリーから外れず、ただしマスターの予想外という行動が出来たらいいなということです。


作戦か設定か

 行動を決定する上で「有効な作戦だと思うけど、PCの性格と合わない」場合はどうするかという問題もあるかと思いますが、たいていの場合はなんとかすり合わせることが可能です。「手段は不本意だが目的のため」「こんなことはしたくないが、他人の前では仕方が無い」などはよく使う手ですね。あとはPLレベルでの考えをPCが「偶然」やってしまうことにするとか。PCが知ってるはずの無いPL情報を元にする場合なんかはこれですね。なかにはどう言い訳してもPCに合わない行動もありますが、そういうことなら別の方法考えます。

 もっとも、これはイベントでやり取りしてて指摘されたんですが、わたしの場合キャラクターのイメージに縛られて敢えて不利な選択をしている場合があるようです。うまく流れに乗れればキャラクターらしさが出たいいプレイになりますが、外れてしまうと単なる独り善がりになりがちなようです。


プロット欄の書き方

 基本的にはPCの口調で書いてます。独り言だったり、あるNPCに向けた言葉だったり。ホビデのパートナーがいるゲームでは掛け合いやらせることも普通です。ただ、キャラクターによってはPC口調だとやりづらい場合もあって、そういう場合は補足を入れたりします。プロットでは動機、目的、手段が求められるわけですが「無邪気なキャラクター」だったりすると論理的なこと書くのは難しいんですよね。

 たまにですが「視覚に訴える」ことがあります。まあちょっとしたことですが、張り紙するとかお手紙渡すとかいう行動のときに、プロット欄内に紙に見立てた枠を描き、その中にその内容を書きこむという事を使ったことがあります。


「ゲーム」の部分

 わたしの考えるメイルゲームの「ゲーム」である要素は「如何にマスターの出した情報を読み取り、先の展開を予想し、キャラクターにやらせたいことを伝えるか」ということでしょうか。予想したような結果が返ってきたら「よし!」と思いますね。展開を予想しきれなかった場合は「そうだったか」という感じ。なかにはこちらのアクションがうまくいったうえで、さらにその上を行く展開となることもあります。これは完全にこちらの負けと感じますね。更には「あえて全てを説明しない」ことも多いです。プロットで説明するのは「キャラクターとして」の動機や目的、手段であって、「プレイヤーとして」の動機や目標はまず書きません。「PCがこういう行動をしたら、こういう結果になるんじゃないか」というのは考えていてもあえて触れずに、マスターに委ねてしまいます。


パラメータ操作について

 ゲームによっては副次行動でPCのパラメータを操作することができるゲームがありますが、わたしはキャラクターのパラメータはほとんど重視しません。戦闘メインのキャラクターをほとんどやらないからというのもあるとは思いますが、技能を使った行動をほとんどしていませんし。どうしても意識しなければならない場合以外は適当に選んでいます。


好きなマスター、嫌いなマスター

 やっぱり好きなタイプのマスターと嫌いなタイプのマスターというのは存在します。好きなマスターは文章が面白いのはもちろんですが、それ以上に結果が納得できるんですね。それは例え行動が不採用だとしてもです。

 嫌いなマスターというのは、反対にボツが納得できないマスターですね。文章を読んだ限りではどうしても行動不採用になった理由がわからないと、マスターのシナリオに都合が悪かっただけなんじゃないかと勘ぐってしまいます。

 これは行動が不採用になった場合にその理由が説明されているかということでもありません。うまいマスターはPCの描写が一行も無くたって他を読めば自分のキャラがボツになった理由がわかるんです。


まとめ

 わたしの場合は「基本的にキャラクター設定重視だが、解釈を変えることである程度柔軟な行動もする。正面突破より脇から攻めるタイプ。シナリオに合わせた有利な設定追求はしない。”ゲーム”の目的はキャラクターの活躍自体ではなく、そのために如何に表現するかということ」となりますか。自分で書いてても目標が必ずしもキャラクターが活躍することじゃないのは意外でした。表現がうまくいった場合にはキャラクターが活躍することが多いのでかなりイコールに近いんですが。思えばかつてのゲームの個別でサブシナリオになったことがあったけど(当然共通にはほとんど描写されない)、そのゲームは今でも満足度の高いゲームですしね。


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