筆者独断による

商業PBM運営団体:傾向と対策


 ここではわたしが参加した範囲で感じた各社の傾向などを書いています。あくまで個人的な意見でありますから、違うように感じる人もいるかとは思いますが何かの参考にでもなれば幸いです。


有限会社ホビー・データ 株式会社テラネッツ 有限会社エーアイ・スクウェア 有限会社P.A.S. 有限会社エルスウェア
 

有限会社ホビー・データ

良い点

 なんといっても運営するゲームの多さは他社を引き離しています。比較的安価なものから月会費が3000円を超えるものまで各種有り、システム面でもいくつかの定番が出来ていてかなり安定したものになってきています。流行の要素を取り入れるのも早いです。

悪い点

 スタッフの多さが、質の差にもつながってしまっているようです。結果として特定のマスターのシナリオに参加者が集中し、それが負担となりマスターがつぶれてしまうこともあるような感じです。また、シナリオについても良くいえば期待を裏切らない、悪くいうならパターン通りと感じられることも多いようです。

考察

 個人的には「シナリオに乗る」事を楽しめる人のほうが有利であると思います。自分のPCがまったく新しい話を作るのはかなり難しいでしょう(不可能ではありませんが)。ストーリーを作るのではなく、いかに演出するかを考えた方が有利と言う感じです。


 

株式会社テラネッツ

良い点

 業界では比較的安定したスケジュールで運営されています。少なくともわたしの知る限りではターン単位での遅れを出したことがありません。またオフィシャルイベントを各地で年数回、ゲーム期間中にも開いているのも有り難いものです。コミック形式のリプレイも定番です。

悪い点

 ルール等を詳しく設定するのはいいのですが、その分柔軟性に欠ける傾向があります。また、公式発表などを見るにプレイヤーを信用していないのではと思えることがちらほらと見うけられます。良くも悪くもプレイヤーと距離を置きたがっている感じです。

考察

 単純にシナリオに流されていてはなかなか活躍できない傾向にあるようです。筋さえ通ればシナリオを崩壊させるように見えることも有りました。自分から動けるプレイヤーの方がより楽しめる傾向にあるのではと思います。


 

有限会社エーアイ・スクウェア

良い点

 現在までのところ「いわゆるファンタジー世界」を舞台にしたことがなく、ちょっと変わった世界観が楽しめる会社です。また、描写されない限りは自称という扱いながらも自由設定をかなり書きこめる作成ルールです。

悪い点

 これは賛否両論でしょうが、アクションの内容によっては自分が選択したつもりの無いシナリオに登場させられることがあります。特定のマスターにこだわる人にはマイナス要因でしょう。また、マスターによっては遅刻が常習的ということです。

考察

 PCの設定を作りこみたいタイプで、できれば公式設定にというならばやりやすいでしょう。マスターではなくシナリオを追いたいという方も向いているのかも。独特の世界観が合う人にはお勧めできると思います。


 

有限会社P.A.S.

良い点

 非常に丁寧な会社という印象です。世界観もとっつきやすいファンタジー世界でありながらも独自色が強く「中世風」ではない「異世界」が感じられます。好みもあるとは思いますが、文章表現に対する評価も高いです。

悪い点

 世界観が独自過ぎて、つかむのに苦労するかもしれません。また、いわゆる「ゲーム」としてみるとマニュアルなどが多少こなれていないとかんじます。使用する用語もほとんど他社では通用しません。他社に参加しようとすると戸惑うかもしれません。

考察

 広告を載せる雑誌等を見ると、他社よりもよりゲームを知らない層を狙って運営しているようです。対応も丁寧ですし、初心者には一番薦めやすい会社です。もちろん経験者でも楽しめますが、やはり用語の違いは戸惑うかもしれません。


 

有限会社エルスウェア

良い点

 まだ新しい会社ながらスタッフには業界のベテランが多く在籍し、実力は申し分ないといえるでしょう。現在までのところわたしには大きな不満が聞こえてきていないです。2作目の狗狼伝承では無遅刻を達成しました。Webページの使い方は一番上手いのではないでしょうか。

悪い点

 最近の業界の傾向からすると、個人に出される情報量が少なめであるように感じます。情報収集ができるならば有利になるのでしょうが。あとはスタッフがベテランであるがゆえに見落としてしまうことなども多少あるように感じます。

考察

 こちらは経験者に向いているように感じます。ゲームに手間をかけるのを惜しまないならばその分だけ楽しめるようになりそうです。逆に消極的になっていてはあまり活躍が望めないかもしれません。


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