ORIENTの秘密その9

皆さんは、ウイットナー社(WITTNAUER)の万カレをご存知でしょうか?

ウイットナー社は、ロンジンのアメリカン・ブランド(詳細は割愛)ですので、
アメリカ辺り(?)では、比較的まだ見かける事もあります。

これが、そのウイットナー社(WITTNAUER)の万カレ、『WITTNAUER 2002』です。




一見して分かりますが、ORIENTの自動巻き万カレに酷似していますね。
では、機械を見てみましょう。




既にお気付きだと思われますが、ORIENTの自動巻き後期型万カレと同じ機械です。
実は、ORIENT製万カレをウイットナーブランドで販売(つまり、OEM!!)していたのです。

テンプ受けにその証の『JAPAN』の刻印があります。




ちなみに、ウイットナー2002には、こんな付属品が付いていました。






とここで、皆さんはお気付きでしょうか???
ウイットナーは、致命的な間違いをしてしまいました。上記の取説に
『WITTNAUER 2002 DAY-DATE AUTOMATIC WATCH WITH PERPETUAL CALENDAR』と
書いてありますね。
これは、「ORIENTの謎:其の3」で取り上げたように、この機構の万カレでは禁句のフレーズです。
ORIENTは、あくまで『MULTI-YEAR』としていますが、ウィットナーはそこを見落とした様です。(謎)

とは言え、後10数年は実用可能ですから、OKなのでしょうね!! (苦笑)


では、話題を戻して、ORIENT(後期型)とWITTNAUER2002を比較してみましょう。




ベゼルのデザインは若干異なりますが、機械・ケース・文字盤・ハンドとも同じですね。
これは、もう、間違いありませんよね!!

では、どの様な背景があって、ウイットナー社(ロンジンの系列会社)は、オリエントのOEMを
発売する事になったのでしょう??? 詳しい経緯は、今の所分かりませんが、
当時ニューヨークにあったオリエント社の駐在所が、OEMとして受注した事は確かな様です。
従って、機械・外装等の全てがオリエント製である事も事実の様です。(裏付け情報アリ)


オリエント社とウイットナー社の関係に付いての詳細をご存じの方は、ガラ研に御一報下さい。