== ガラって、なあに??? ==

本研究所で扱っている時計は、基本的にガラです。(一部、現行品や新品もありますが。)
では、ガラ」とはなんでしょう?

ガラの語源は、「がらくた」から来ています。
”がら“は、「物の触れて鳴る音」。”くた“は、「あくたの約で、ごみ・ちり・くず」です。
すなわち、「値打ちの無い、雑多な品物」と言うことになります。(広辞苑より)

昔の時計屋さんには、通称「ガラ箱」と呼ばれる中古品(不要品・故障品・不動品)を
突っ込んでおく箱が存在していました。その中にある時計すべてが、広義のガラです。
基本的にAoのガラ研究所で言うガラは、広義のガラ(中古時計)を指しています。

しかし、現実にはそのガラ箱の中のガラ時計にもいくつかのタイプが存在していました。
 1.不動品:部品の破損・欠落による動作不良品。大幅な修理・補修部品の必要なモノ。
 2.故障品:比較的故障の度合いの軽いモノ。簡単な修理・調整で容易に復活するモノ。
 3.不要品:状態に関わらず、不要と判断されたモノ。狭義でのガラクタモノ。
等のタイプの時計達がガラ箱には、眠っています。
特に、2や3の状態の時計をガラ箱からサルベージすることが、最大の楽しみです。

ガラ箱を漁る事や、サルベージしたガラを磨き・復活させる事を楽しんでいる人のことを
一部の人達は、「ガラ師」と呼んでいます。私もそんな「ガラ師」の一人の様です。(笑)
私の目標は、1461個の可動時計を集めて、毎日異なる時計を4年間付ける事なのですが。

そして、「ガラ師」がサルベージして、磨き・修理したモノがガラ箱出身の中古時計です。
「ガラ師」は、そのガラが歩んできた歴史を思い浮かべながら、ガラに新しい命を吹き
込んで行くのです。

ここでは、今はもう見かけなくなってきたガラ箱から帰ってきた中古時計達を紹介しています。
あくまで、ガラ箱出身なので決して美しいものばかりではありませんが・・・。
味のある魅力的な時計達ばかりです。

これらの時計達をご覧になって、皆さん自身で「ガラとは、なんなのだろう?」の答えを
見つけ出して頂けると幸いです。(笑)

                               ガラ研究所所長:Ao (1999.4.10開設)