登山データ
長野県天龍村、南信濃村、静岡県水窪町
1653m
2003.5.17(土)曇り
歩行時間=約3時間15分(登り2時間、下り1時間15分)
登山紀行
 前夜、南信濃村から秋葉街道に入り、青崩峠の下の道路脇で車中泊。翌朝、6時50分出発。登山口から階段や手すりなどよく整備された道を行くと、20分で青崩峠へ。ここの道標によると、昔から塩などの貴重品を運んだ峠で、戦国時代には武田信玄がここを通り南下したそうである。また、戦前には女の子たちがここを通り、野麦峠のような女工哀史が繰り広げられたそうである。さて、青崩峠という変わった名前であるが、ちょうどここはフォッサマグナが通っているそうで、ここに道路を作ろうとして、長野県側や静岡県側から峠の真下まで道路ができているが、峠だけは道路ができていないのは、しょっちゅう崩れてばかりいるからだそうである。その崩れたあとの土は不思議にも青褐色をしている。そういえば私が行ったときも治山工事をしていたが、この工事は延々と続くのだろうと思う。また、「熊伏山」という山の名前も、あまりにもこの山は崩れてばかりなので、「熊も恐れて伏せている」という意味だそうである。ということは付近には熊がいるということで、峠にも「熊出没注意」の看板があったし、登山道の途中には熊の大便とおぼしきものがあり、びくびくしながら登った。しかし、出たのはヒル。私の足のスパッツに1匹しがみついていたが、これも困ったものである。
 登山道は初め厳しく、だんだん緩やかな尾根道を快適に行くようになったのだが、何せずっと雲の中の幻想的な風景が広がるだけで、ちょうど2時間で頂上に着くも、期待していた南アルプスの眺望はとうとう開けずじまいであった。天気が良ければ、聖岳、兎岳などが見られたはずなのに…。
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登山道入り口 青崩峠 熊伏山山頂
山頂の1等三角点 雲の中の静岡県側 晴れなら南アルプスが…

59熊伏山
(くまぶしやま)