登山データ
富山県立山町
大汝山=3015m、雄山=3003m、富士ノ折立=2999m
別山=2874m、真砂岳=2861m
2004.8.13(金)
歩行時間=6時間05分
<雷鳥沢キャンプ場(4:50)−室堂バスターミナル(5:40)>
室堂バスターミナル(5:45)−一ノ越山荘(6:35)-雄山(7:25−35)−大汝山(7:50−8:10)−富士ノ折立(8:25)−真砂岳(9:00)−別山乗越−(10:00)−雷鳥沢キャンプ場(10:55)−室堂バスターミナル(11:30)
登山紀行
 日本三霊山の一つ立山(他は白山、富士山)に登ってきた。ちょうどお盆なので、御嶽山のように白装束のお年寄りたちがたくさん登ってくるかと思いきや、そういう人は皆無で、観光客や登山者ばかりであった。立山信仰は滅んでしまったのだろうか。
 前日朝から車で出発し、2時富山地鉄の立山駅に到着。6時間かかった。マイカー規制のため、ここから美女平まで7分間のケーブル、美女平から室堂まで50分の高原バスを乗り継ぎ、室堂には3時20分に到着した。遅い昼食を食べたり、玉殿の湧水で水を補給したりして、室堂唯一の幕営地、雷鳥沢キャンプ場に入ったのは、4時半頃になる。テントを張って、明日に備えて早めに寝る。
 翌朝4時起床。テントを片づけ室堂パスターミナルへ。テントを背負って歩くのは難行苦行なので、ここで、テント、寝袋、大きなリュックなど重いものをコインロッカーに預け、必要最小限の軽い荷物にして出発。すると、足取りの軽いこと。まずは一ノ越まで1時間。途中1か所雪渓を横切るところがあり、つるつる滑って苦労した。一ノ越に立つと南や東の展望が開け、槍・穂高・笠、後立山連峰、遠くは八ヶ岳、甲斐駒・北岳などの南アルプス、そして富士山までも見られた。雲一つないすばらしい快晴であった。
 ここから雄山に向けて急登が始まる。ペンキの矢印に従って夢中で歩いていると50分で雄山山頂の雄山神社社務所に着いた。雄山のてっぺんには奥殿が祀ってあり柵がしてある。拝観料500円を払わないとてっぺんに立てないわけだ。立山信仰の信者ではないし、標高は大汝山の方が高いので、不快に思いながら、無視をした。それはともかく、ここからの眺めは絶景である。南に槍・穂高・笠・三俣蓮華・黒部五郎・薬師などの北アルプス南部の山々、その向こうには乗鞍や御嶽も見られる。東は後立山の山波の向こうに八ヶ岳、富士山、南アルプス。北は奥大日岳、大日岳の向こうに広がる富山の市街と大きな日本海。西は霊峰・白山。こんなに一望できるのはおそらく年に何回もないであろう。ありがたいことである。
 最高峰大汝山へはここから25分。大きな岩のかたまりで雄山に比べて静かなものである。ここで前述の景色を楽しみながら遅い朝食をとる。
 富士ノ折立へはここから15分。鋭い形をした大きな岩が重なっていた。ここまでの三つの山々が室堂から見ると一枚の屏風のように立ちはだかっており、これらを総称して立山という。
 富士ノ折立からは一度大きな坂を一気に下り、砂山を登り返すこと35分で真砂山である。他は岩山なのに、ここだけが砂山なのが不思議である。
 ここから別山に向かったが、途中から道がトラバースしていたので変だなと思っていたら、別山を通らない近道に入っていたようで、別山を通り越して別山乗越への道に合流してしまった。引き返すのもむなしいので、そのまま別山乗越へ向かった。ここからは劔岳の巨体が眼前に迫り、すごい迫力であった。いつかは劔岳にもチャレンジしたいものである。
 別山乗越からは、約1時間の下り。たくさんの人が立山や劔岳を目指して登ってきたが、あまりの急勾配に、みんな息も絶え絶えであった。劔岳へはこの道しかないので仕方ないが、立山へ行くのなら、こちらからのコースはたどらず、私がたどったような雄山からのコースの方が楽である。
 荷物が少ないので、半ば走るようにして下っても55分かかって雷鳥沢キャンプ場へ。さらに硫黄のにおいのきびしい地獄谷を通って11時半、室堂バスターミナルへ。お盆なので地獄谷からは観光客でごったがえしていて、急に下界の雰囲気に引き戻された。
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ミクリガ池と立山連峰 雄山神社 槍、穂高、笠ヶ岳
富士、甲斐駒、北岳 大汝山山頂 劔岳

85立山(たてやま)