登山データ
三重県菰野町
1170m
2005.4.9(土)
歩行時間=2時間30分
ロープウェイ山上公園駅(9:30)−国見峠(9:50)−国見岳山頂(10:10−40)−国見尾根分岐(10:45)−藤内小屋(11:50)−日向小屋(12:10)−ロープウェイ湯の山温泉駅(12:30)
登山紀行
 御在所岳を麓から見るとまるで双耳峰のように見えるが、御在所岳のすぐ北隣にあるその山が国見岳である。御在所岳はとがったねこの耳で、国見岳は丸いパンダの耳に見える。せっかく御在所岳にロープウェイが架かっているので、これを利用して御在所岳からの縦走を考えた。
 朝9時からのロープウェイの営業に合わせ、9時過ぎのロープウェイに乗った。歩けば2時間ぐらいかかる道のりをロープウェイはあっという間に運んでくれる。山上公園駅から北をのぞくと、すぐ目の前に国見岳の山塊が大きく存在感を示している。意を決して遊歩道をはずれると、すぐに残雪の道となった。ちょうど雪解けの季節なので、雪の上を歩いていると突然、雪に穴が開いて腰のあたりまではまってしまうことが何回もあった。両足ともはまってしまうと抜け出すのが大変で、疲れが倍加してしまう。20分ほどで鞍部に出ると、そこが国見峠で、国見岳へはここから反対側に登り返すことになる。残雪で登りにくいが、見晴らしの良いところに出ると、御在所の山頂部が一望できて疲れを癒してくれる。峠から20分ほどで山頂に着く。360°の眺望が開け、比叡、伊吹、能郷白山、白山、北ア、乗鞍、御嶽、中央ア、南アの白い峰々が遠望でき、また足元には、鈴鹿の山並みが続いている。好天に恵まれ、すばらしい景色であった。その上、御在所と違って誰もいなくてこの絶景を静かに独り占めできた。
 30分ほど堪能すると、下山。鈴鹿の縦走路を山頂から引き返して、すぐに国見尾根へと道をとる。細い急斜面をしばらく行くと、突然アンバランスな巨岩が目の前に二つも現れた。天狗岩とゆるぎ岩である。何トンもある巨岩が不格好に積み重なり、今にも崩れそうである。こういうまるで伝説を思わせる名前が付いているところから、ずっと大昔からこんな格好で存在していると思われるが、台風や地震でいつ崩れてもおかしくないぐらい飛び出ている。おそるおそるこの上に乗ってみたが、怖くて身が縮む思いであった。さらに尾根を進んでから沢を下り岳不動という滝に出るはずが、どこかで道を違えたらしく、いくら道を進んでもそれらしいものが現れず、急斜面をまっすぐ藤内小屋まで降りてしまった。藤内小屋からはだらだらした道を40分ほど進んでロープウェイ乗り場に戻った。
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御在所岳と国見岳 御在所から国見岳 国見岳から御在所
国見岳山頂 落ちそうなゆるぎ岩 獅子のような天狗岩

95国見岳
(くにみだけ)