登山データ
山梨県北杜市
2230m
2006.5.3(水)晴れ
歩行時間=4時間(登り2時間25分、下り1時間35分)
瑞牆山荘(5:40)−富士見平小屋(6:25)−天鳥川(6:50)−山頂(8:05)
山頂(8:45)−天鳥川(9:35)−富士見平小屋(10:00)−瑞牆山荘(10:20)

登山紀行
 まだアルプスはきびしい雪の中、しかしせっかくのゴールデンウィークだから、ふだんあまり行けない所に行ってみたいと思い、日本百名山の一つ、山梨県の特異な岩峰群をもつ瑞牆山に登ってきた。
 前夜、仕事を終え、夕食を済ませて、6時半、愛知県を出発。高速道路はゴールデンウィークで混んでいるし、お金もかかるので、一般道を通っていったが、山梨県は遠い。道に迷ったりして遠回りもしたが、瑞牆山荘に着いたのは、深夜2時、なんと7時間半もかかった。
 3時間の睡眠で5時起床。さすがに日本百名山だけあって、人がすでにいっぱい活動していた。私が普段登っている山では、こんな時間に誰もいない。登山時も山頂でも誰にも会うことなく、下山時に数人とすれ違うぐらいである。初めは林間コースをだらだらと登っていくと、45分で富士見平小屋に着く。地元の高校生がテントを張っていた。そこから左手の林の中に見え隠れする瑞牆山を確認しながらトラバースしていくと、しばらく下って天鳥川に出る。ここからが本格的な登りになる。花崗岩の固まりがごろごろする登山道は歩きにくいものだったが、すでに雪がないぶんは楽だと思ったら、頂上付近になって、アイスバーンが登場した。かちかち、つるつるで傾斜のついた氷の塊は、どうにも行く手を阻むようだった。しかたなくアイゼンを付けて登り始めたが、アイゼンの爪はなかなか食い込まず、良くすべってしまった。
 頂上に出ると、いきなり天が抜けたようだった。すばらしい快晴の空は、霞むことなく遠くまで見通すことができた。こんな日は年に何回もあるものではない。展望はすばらしく、東に五丈石を載せた金峰山、南に雄大な富士山、目前に迫る鳳凰三山(薬師岳、観音岳、天をさすオベリスクの地蔵岳)やアサヨ峰、甲斐駒ヶ岳の南アルプス連峰、西には八ヶ岳の峰々、八ヶ岳の向こうには北アルプスも白い姿を見せている、北には浅間山とまさに360°の大展望が広がっていた。いつも見慣れた、愛知・岐阜・長野などの風景とは違った展望で、少々奇異な感じがした。こんなに大きな富士山を山頂から見ることはなかったし、いつも南アルプスは西側しか見たことがなかった。頂上にはやがて誰もなくなり、こんなすばらしい展望を独り占めできたことがとても嬉しかった。
 往路を引き返して下山したが、この日は快晴で、自宅へ向かうときも、富士山、南アルプスや八ヶ岳、瑞牆山や金峰山の展望がすばらしく、こんな所に住めたらいいなと心から思った。茅野の辺りまで来ると、北アルプスも大きく見えたし、伊那谷を通るときは、右に中央アルプス、左に南アルプスと贅沢な風景の中、7時間かけて帰路についた。
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瑞牆山山頂 五丈石の金峰山 富士山
南アルプス 八ヶ岳 登山道から瑞牆山

115瑞牆山
  (みずがきやま)