登山データ
山梨県韮崎市、南アルプス市
薬師岳2780m、観音岳2840m、地蔵岳2764m
2006.7.15(土)晴れ時々曇り
歩行時間=10時間30分
青木鉱泉(4:35)−中道登山口(5:20)−薬師岳(9:20−30)−観音岳(10:00−10)−赤抜沢ノ頭(11:00)−地蔵岳(11:05)−オベリスク(11:25-45)−鳳凰小屋(12:20)−五色滝(1:05)−白糸滝(1:30)−南精進滝(2:40-55)−青木鉱泉(4:00)

登山紀行
 3年前、南アルプスの北端、甲斐駒ヶ岳に登ったとき、富士山の手前に異様にとがった岩峰があり、非常に印象的で、いつかはあの山に登ろうと心に誓った。それが地蔵岳のオベリスクである。鳳凰山の見える範囲であればどこからでもすぐにそれとわかる特徴的な形(細長い二つの三角錐が合わさった形=私にはセミのおしりに見える)は、他にない。ところでこの地蔵岳と観音岳、薬師岳の三つの峰を総称して、鳳凰山とか鳳凰三山とかいう。かなり間近に迫った三つの峰であるが、ここでは別々の峰として山名にあげた。
 梅雨に入り、週末がいつも雨模様でどこにも行けずじりじりしていたが、今回の3連休の初日は曇りながら降水確率は0%なので、思い切って出かけてみた。前夜、青木鉱泉まで車で入り、そこで車中泊。朝4時過ぎ起床。
 4時半薄明るくなってきた中を出発。川を渡り、車道を歩くこと45分。いよいよ登山道に入る。登山道は1400mから薬師岳山頂2780mまで標高差約1400mを一気に登り詰める急登が4時間続く過酷なものであった。太陽が照っていたが、登山道は山頂手前まで樹林帯の中なので、結構涼しかったのが救いであった。また、途中で一瞬、富士山を拝むことができ、神々しい姿を写真におさめたのが、この日唯一の富士山の写真となり、あとはずっと雲の中に隠れていた。
 薬師岳山頂にも地蔵岳のような巨岩がごろごろし、特徴的な形をしていた。山頂からは、北岳、間ノ岳、農鳥岳の白根三山がすごい迫力で迫ってきた。近いうちに白根三山も縦走し、向こうから鳳凰三山を見てみたいと思った。白根三山を左に見ながら最高峰の観音岳まで縦走。すぐに地蔵岳に向かった。
 地蔵岳のオベリスクは、眼前で見るとすごい迫力で。何十もの巨石が積み重ねてあり、その一番上に前述の二つの岩が載せてある。せっかくここまで来たのだからと、岩山に挑戦したが、さすがに一番上の巨石だけは、ロッククライミングの領域で、その手前までで満足することにした。
 ここからの下山はドンドコ沢に沿って一気に下っていくものであるが、降りても降りても下につかず、約4時間、ひたすら下り続けていった。これまでの疲れが足に一気に来て、こんなに下りがつらいと思ったことはこれまでにない。やはり、10時間を超える歩行時間は体力の限界を超えるものである。無理に日帰りにしようとすると過酷なものになるコースであった。やっとの思いで車につくと同時に、大粒の雨とすごい雷鳴。夕立にひどい目に遭うところであった。最後に、とてもラッキーであった。
 
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雲間の富士山 薬師岳山頂と北岳 農鳥、間ノ岳、北岳
観音岳山頂と間ノ岳 観音岳から地蔵岳 地蔵岳のオベリスク

117薬師岳(やくしだけ)
118観音岳(かんのんだけ)
119地蔵岳(じぞうだけ)