登山データ
山梨県南アルプス市、早川町、静岡県静岡市
北岳   =3192m(標高2位)
中白根山=3055m
間ノ岳  =3189m(標高4位)
西農鳥岳=3050m(標高15位)
農鳥岳 =3026m」
2007.8.8(水)〜9(木)晴れ時々曇り
歩行時間=1日目8時間25分、2日目6時間35分)
<1日目>
広河原(7:00)−分岐(7:21)−二股(8:52)−小太郎尾根(10:47)−肩ノ小屋(11:22)−北岳(12:15-39)−北岳山荘(13:15-50)−中白根山(14:30)−間ノ岳(15:36-52)−農鳥小屋(16:40)
<2日目>
農鳥小屋(5:25)−西農鳥岳(6:15)−農鳥岳(7:00-25)−大門沢下降点(7:55)−大門沢小屋(9:50-10:00)−奈良田第1発電所(12:35)
登山紀行
 ずっと週末は悪天候で、夏休みになってもまとまった休みが取れなかったが、ようやく久しぶりのテント泊の山行ができた。
 今回は南アルプスの白根三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳、標高がいずれも3000mを超え、全国2位、4位、15位の山)を縦走する人気のコースである。
 前夜、奈良田の駐車場で車中泊。朝5時半のバスで広河原まで行く。昨年の長野豪雨の爪痕がまだ残っていて、路肩崩壊のため途中500mほど客も運転手も車掌も徒歩で歩き、反対側においてあるバスに乗り換えるという初めての体験をした。広河原から長いつり橋を渡り、いよいよ登山開始。大樺沢に沿って緩い登りを2時間弱で二股に着く。大きな雪渓が残っていて見上げると屏風のようなバットレスが目の前に立ちはだかっていた。ここから右にとり、右俣コースを行く。途中広いお花畑に白・黄・ピンクなど色とりどりの花が広がり、その向こうに鳳凰三山を見渡すことができた。2時間ほどで小太郎尾根に出て、後方に一瞬甲斐駒ヶ岳の白い頭をみることができたが、すぐにガスに隠れてしまった。ここからはアルプスらしい稜線歩きが始まった。細い尾根の道を1時間弱で肩ノ小屋、さらに1時間弱で北岳の山頂に立つことができた。日本第2の高峰であるが意外にあっけない登頂であった。ガスが広がり期待していた展望は全く望めず、すぐに北岳山荘に向けて南へ下った。なかなか急斜面で、降りるのも大変であった。北岳山荘についたのは1時過ぎ。予定ではここにテント泊するつもりであったが、まだ時間も体力も余裕があったので、中白根山、間ノ岳を超えて農鳥小屋を目指した。間ノ岳は山頂付近がとても広く、山体もどっしりとした感じであった。しかし、いずれも天候が悪く展望は開けなかった。農鳥小屋に着いたのは16時40分。テントを設営し、夕食をとり、ぐずぐずしているうちに暗くなってきたので、7時には眠ってしまった。途中何回も目を覚ましたが、いつの間にか天候が回復し、遠くの富士山、甲府の夜景がきれいに輝き、見上げると満天の星の間に流れる天の川がきれいであった。
 翌朝は4時半に起床。東の空が明るんでいた。しばらくすると見事な御来光。富士山も全身を堂々と見せていた。昨日とはうってかわってすばらしい天気である。。テントを撤収して西農鳥岳にとりつく。なかなかの急斜面であるが、一晩休んで体力もだいぶ回復していた。西農鳥岳はどこにも標識がなく、三叉路の方向指示器があっただけである。しかし、展望はすばらしく、西に中央アルプス、北西に北アルプス、北に間ノ岳、北岳、甲斐駒ヶ岳、鳳凰三山、東に富士山、南に塩見岳とそれに続く南アルプスの峰々と360°の大展望が開けていた。さらにこの展望の変化を楽しみながら農鳥岳へと進んだ。農鳥岳で十分この展望を堪能してから、下山を始めた。下降点からいきなりの急下降で、へとへとになりながら大門沢小屋に着く。一息を入れて、ここからはだらだらの道が延々と続き本当にいやになった。発電所、工事現場にきたらもうすぐかと思ったが、そこからがまた長かった。こんなに下りがいやになるのも珍しい。延々5時間の下山時間はたまらなくつらかった。
 それにしても、3000mを超える峰々の縦走。360°の大展望。今回の山行は本当に充実していた。
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甲斐駒ヶ岳 北岳山頂 間ノ岳山頂
農鳥岳と西農鳥岳 朝焼けの富士山 農鳥岳山頂から間ノ岳、北岳

134北岳(きただけ)
135中白根山(なかしらねさん)
136間ノ岳(あいのだけ)
137西農鳥岳(にしのうとりだけ)
138農鳥岳(のうとりだけ)