登山データ
長野県白馬村
2932m
2007.8.24(金)晴
歩行時間=7時間45分(登り4時間38分、下り3時間7分)
猿倉荘(4:56)−白馬尻小屋(5:49)−頂上宿舎(8:54)−白馬岳山頂(9:34)
白馬岳山頂(9:51)−頂上宿舎(10:15)−白馬尻小屋(12:07)−猿倉荘(12:58)
登山紀行
 花の山というと、必ずその筆頭にあげられるのがこの白馬岳である。もちろん日本百名山の一つにもあげられている。また、白馬大雪渓も有名である。
 前夜猿倉荘の駐車場に入り、車中泊。朝5時出発。30分ほど自動車道を歩くと、登山道になった。15分ほど登ると、白馬尻小屋がある。ここから、大雪渓とその右上に白馬岳が展望でき、なかなかの景観である。帰りにここに来たときには、遠足の少年や家族連れの観光客がここまでは結構来ていた。夏に雪を見るにはいい所だろう。朝食を済ませ、10分ほど登ると、いよいよ白馬大雪渓の取り付きに着いた。ここで10本爪のアイゼンを装着し、赤い線に沿って登り始める。4本爪の軽アイゼンにしようか迷ったが、10本爪はよく雪に食い込み歩きやすかった(下りはさらに安定していた)。4本爪や6本爪の人が多かったが、爪数の多いものにして正解であった。雪渓はでこぼこが小さく登山道に比べてかなり歩きやすかったが、ほぼ直登することになり、結構つらいものがあった。大雪渓が終わってアイゼンをはずしてからは急斜面のお花畑が続く。黄・青・白・赤・紫などの色とりどりの花が咲き誇っていた。村営頂上宿舎が見え始めてからも、行けども行けどもなかなか手に届かず、その距離の遠さを感じた。左手に槍のように鋭い頂が見え、初めこれが鑓ヶ岳かと思ったが、地図で確認すると、天狗菱という杓子岳の尾根の一つであった。出発してから4時間、村営頂上宿舎に到着。ここから頂上は40分。あっという間である。
 頂上からは北に朝日岳、糸魚川の町、霞の中の日本海、東に戸隠山など、南に杓子岳、鑓ヶ岳と続く後立山連峰、遠くには穂高、槍ヶ岳、剱岳と続く裏銀座コースと360°の大展望が開けていた。しばらくその眺望を楽しんだあと、来た道を引き返した。
 お盆を過ぎた平日だというのに、とても人気の山で、続々と人が登ってきた。中には「アイゼンはいりますか?」と聞く人や、運動靴の人、Gパンの人など、ちょっと不安な人もいた。しかし、もっとも残念だったのは、平気でお花畑に入って写真を撮ってはしゃいでいる人がいたことだ。5・6人のグループで、だれもそれをいけないと感じていないようであった。注意しようと思ったが、勇気が出せず情けなかった。そういえば北岳のお花畑でも一人そういう人がいた。せっかくの山旅の感動がそがれた気がして残念であった。今度こういうことがあったら、臆せず注意したいものである。
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朝日の白馬岳 白馬大雪渓 天狗菱と杓子岳
鑓ヶ岳と
遠くの槍ヶ岳
山頂から剱岳 白馬岳山頂

140白馬岳
 (しろうまだけ)