登山データ
長野県松本市、岐阜県高山市
3106m
2007.10.6(土)7日(日)晴れ
歩行時間=14時間52分(登り8時間20分、下り6時間32分)
<6日>上高地バスターミナル(6:00)−明神館(6:47)−徳沢園(7:35)−横尾山荘(8:30)−本谷橋(9:28)−涸沢ヒュッテ(11:09)−北穂高岳南稜テント場(14:10)−北穂高岳山頂(14:20)−北穂高岳南稜テント場
<7日>北穂高岳南稜テント場(6:18)-涸沢ヒュッテ(7:56)-屏風のコル(9:05)−奥又白谷(10:15)−徳沢園(11:15)−明神館(11:50)−上高地バスターミナル(12:50)
登山紀行
 紅葉の涸沢は山岳写真でよく題材になり以前から見てみたいと思っていたが、今まで縁がなかったので、北穂高岳とセットで行くことにした。
 前夜、沢渡まで車で行き車中泊。翌6日朝、5時半の始発バスに乗り上高地へ。6時バスターミナル着。ここから梓川に沿って、明神館、徳沢園、横尾山荘と平坦な道を左手に明神岳の険しい岩峰を見ながら延々2時間半歩き続ける。横尾大橋を渡ると登山道になる。左手には国内最大級の屏風岩が立ちはだかっている。そして行く手に遙か涸沢が見えるようになると本谷橋が現れ、小休止する。ここから2時間弱ひたすら登り続けると、いよいよ涸沢ヒュッテに到着する。念願の紅葉にはまだ少し早く、ナナカマドはまだ赤くなかったが、少し黄色や赤色の葉が見られ、秋の訪れは十分感じられた。非常に天気がよく、青空の中、涸沢から行く手の北穂高岳や涸沢岳、奥穂高岳、前穂高岳がぐるりと見渡せ、壮観であった。北穂高岳への登山道を登る人たちを見上げると、壁のような登山道をジグザグに登り詰めていた。実際そこを登ると、本当につらい。久しぶりにつらい思いをし、最後には一歩一歩の足を上げるのも大変で、それでもすぐに小休止しなければならなくなった。途中、ガレ場、巨岩登り、クサリ、ハシゴなどいかにもアルプスらしい登山道が続いた。ようやく北穂高岳南稜テント場につくと、大荷物を下ろし、手ぶらで山頂へ行き、北穂高小屋でテントの手続きをした。山頂からは涸沢岳、奥穂高岳、前穂高岳、八ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、北岳、富士山、浅間山などが見渡せたが、残念ながら槍ヶ岳は厚い雲の中にあった。十分堪能したあと、テント場に戻り、テントを張って、目の前の常念岳を見ながらうとうとしていた。夕方簡単な夕食をとったら暗くなってきたので、長い夜の眠りについた。
 夜中、猛烈な風が吹き、テントは吹き飛ばされそうになるし、寒くてがたがた震え、1時間ごとに目を覚ました。
 朝、5時半には起床し、蝶ヶ岳の上に昇る御来光を拝んだ。常念、蝶ヶ岳、八ヶ岳、富士、甲斐駒、北岳が赤い空に映え、荘厳な風景である。この瞬間を見るために来たようなものだ。そのあとはひたすら下山。涸沢から登ってくる人が多く、なかなか思うように下れなかった。涸沢からはパノラマコースで上高地に向かう。途中、南岳、中岳、大喰岳、槍ヶ岳へと続く大きな山塊が間近に見られた。昨日見られなかっただけに、槍ヶ岳を拝むことができて、このコースに来てよかった。屏風のコルまでは槍を楽しみ、屏風のコルをすぎてからは、上高地を下に見ながらのひたすらの下りを2時間。梓川の河原に出たら、あとは川の北側を1時間半、つらい体にむち打ちながら、河童橋を目指した。明神からは観光客がむちゃくちゃ多かった。昼食を河童橋周辺の食堂でとろうと思っていたが、あまりの群衆にそれどころではなく、空腹のまま逃げるようにバスターミナルへ。沢渡行きのバスを待つ長い列に並び、15分待って、ようやく乗ることができた。
写真館(クリックすると大きくなります)

涸沢岳と北穂高岳 前穂高と涸沢 北穂高岳山頂
朝日の富士、甲斐駒、北岳 朝日の常念岳、蝶ヶ岳 南岳、中岳、大喰岳、槍ヶ岳

142北穂高岳
 (きたほたかだけ)