登山データ
長野県安曇野市、松本市
2677m
2008.9.27(土)曇り
歩行時間=7時間45分(登り4時間35分、下り3時間10分)
駐車場(5:20)−三俣(5:35)−まめうち平(7:05)−蝶ヶ岳山頂(9:20)−蝶槍(9:55-10:05)−蝶ヶ岳山頂(10:35)−まめうち平(12:05)−三俣−(1:05)−駐車場(1:15)
登山紀行
 槍・穂高連峰の絶好の展望台といわれる蝶ヶ岳に登った。蝶ヶ岳は安曇野から手軽に登ることができる、常念岳の南隣の山である。
 三俣の駐車場に前夜着、車中泊をする。
 朝5時起床、5時20分出発。しばらく林道を歩くと、三俣の分岐点に出て、ここで常念岳への登山道と分かれる。二の沢沿いに、沢を渡ったりしながら歩いていくと、最後の水場と書かれた力水に出る。ここからは何の変哲もない雑木林を延々と歩く。1時間半で6畳間ほどのまめうち平、そしてさらに雑木林を2時間あまり歩いていると、突然視界が開けた。大滝山との分岐点で、これまでずっと昨日までの雨の名残の雲の中を歩いていたのだが、その雲を突き抜けたのだ。ここから10分で蝶ヶ岳の稜線に出ると、目の前に突然、穂高・槍ヶ岳の巨大な岩の壁が立ちはだかった。雲の中を歩いているときは、半ば今日の展望をあきらめていただけに、この上ない感動がこみ上げてきた。しばし余韻に浸り、その後、30分ほど槍・穂高を眺めながらの稜線歩きをして、蝶槍に向かった。蝶槍は小さいながらも、対岸の槍ヶ岳と対峙して、その切っ先の鋭さを競っていた。南から、御嶽山、乗鞍岳、焼岳、穂高、槍、鷲羽岳、大天井岳、常念といった北アルプスの山並み、後ろを振り返ると八ヶ岳、富士山、甲斐駒ヶ岳、北岳といった遠くの名山もくっきりと見えた。しばらく写真を撮り、その眺望を独り占めできた。夏が過ぎ、めっきり登山者が減り、その上朝早いおかげであろう。下山のときには、結構登ってくる人とすれ違った。下山は同じ雑木林の道を延々と下っていった。
 それにしても、麓から4時間でこれだけの眺望を得られる名山が、百名山はおろか、二百名山にも三百名山にも入っていないのは不思議である。すぐ近くに百名山のピラミダルな常念岳があるためであろう。私の中では、これからも時々訪れたいいちおしの山である。

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槍穂・蝶ヶ丘ヒュッテ 前穂奥穂涸沢北穂 南、中、大喰、槍
常念岳 常念と蝶槍 富士山、甲斐駒
北アルプスパノラマ


154蝶ヶ岳
   (ちょうがたけ)