179燧ヶ岳(ひうちがたけ)

登山データ
福島県檜枝岐村、群馬県片品村
2356m
2010.8.8(日)曇時々晴

歩行時間=9時間45分(登り5時間20分、下り4時間25分)

大清水 一ノ瀬休憩所  三平峠  尾瀬沼山荘  ビジターセンター 浅湖湿原  沼尻休憩所  ナデッ窪分岐 俎ー 柴安ー(山頂) 
4:45 5:40  6:40  6:50  7:20  7:40  −  9:30 9:50 10:05 
15:05 14:20  13:45  13:20  −  −  12:10-25  10:55 10:40  10:25

登山紀行
 水芭蕉で有名な日本最大の高層湿原、尾瀬ヶ原に行くと、西に女性的な至仏山、東に男性的な燧ヶ岳にはさまれ、湿原の風景に大きな背景を与えている。至仏山は以前登ったので、今回は燧ヶ岳に登ることにした。ここも日本百名山の一つである。今回は大清水から入り、尾瀬沼の東を巡り、浅湖湿原から長英新道を登り、下りはナデッ窪を下って沼尻に出て、尾瀬沼の西を回って大清水に戻るコースをとった。
 前日高速道路を、東海環状、中央、長野、上信越、関越と通って群馬県沼田ICで下り、大清水まで7時間かけてやってきた。駐車場に車を置き車中泊、4時起床、4:45出発した。約1時間かけて一ノ瀬休憩所まで林道歩き、ここから樹林帯の登山道に入るがよく整備され、木道も多いので楽な登りであった。1時間で三平峠、さらに10分で尾瀬沼に到着。尾瀬沼からの燧ヶ岳の展望は雄々しく圧巻であった。沼の東側を通り、長蔵小屋、ビジターセンターを巡り、大江湿原を通って浅湖湿原からは木道を離れ、登山道を登り始める。大江湿原ではミズバショウやニッコウキスゲ、ヒオウギアヤメなど有名で大きな花はすでに時期を過ぎ、白や黄色の小さな花ばかりで残念であった。さて、登山道は緩い傾斜をたらたらと進むのだが、下がぬかるんでいて、泥をよけるための足場を捜すのに大変であった。しばらく木道をつけてくれると助かるのだが、それは贅沢というものだろう。次第に傾斜が急になっていき、2時間近くたったところで突如視界が開けた。ミノブチ岳である。眼下の尾瀬沼や遠く日光の山々が遠望でき、すばらしい景観であった。見上げると俎ー(まないたぐら)にたくさんの人が群がっていた。ナデッ窪分岐を過ぎ、20分で俎ーに到着するが、あまりに人が多いため、すぐにここを離れ、西にそびえるもう一つの双耳峰、柴安ー(しばやすぐら)に向かった。一旦下ってから登り返し、15分で柴安ーへ。ここが2356m燧ヶ岳の山頂で、これより北には、これ以上高い山はないそうである。山頂からは西の眼下に尾瀬ヶ原とその向こうの至仏山、南の眼下に尾瀬沼が見渡せ、抜群の展望である。このあたりの山には詳しくないが、武尊山、皇海山、奥白根山などの山がみられるそうである。
 20分ほど休んだ後、下山開始。俎ーに戻り、ミノブチ岳の手前から谷筋を下る。登りとは打って変わって、急勾配の道をひたすら降りる。歩いているというより、落ちている感覚である。途中で一人だけ登っている人に出会ったが、これを登るのは大変であろう。1時間あまりで沼尻に着いたときにはふらふらで、足も痛くなっていた。しばらく休憩がてら昼食をとり、沼の西岸を歩く。結構上り下りがあり、木道も整備されていないところが多い。対岸とはえらい違いで、人にもほとんど会うことがなかった。1時間で尾瀬沼山荘、そこからは往路を引き返したが、だらだらとした道を、1時間45分、とてもつらい歩きであった。
 40年近く前、高校生の頃、尾瀬に初めて来て、燧ヶ岳の雄大さに圧倒されたが、長い年月を経て、そこの頂に立つことができ、感慨ひとしおであった。
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尾瀬沼と燧ヶ岳 ミノブチ岳から
尾瀬沼
俎ー
(まないたぐら)
俎ーから柴安ー 柴安ー=燧ヶ岳
山頂と尾瀬沼
柴安ーから
尾瀬ヶ原