230烏帽子岳(えぼしだけ)
231小河内岳(こごうちだけ)
232本谷山(ほんたにやま)
233塩見岳(しおみだけ)

登山データ
長野県大鹿村、静岡県静岡市葵区
烏帽子岳2726m、小河内岳2802m、本谷山2658m、塩見岳3052m
2013.8.28(水)晴のち曇、29日(木)晴時々曇

歩行時間=28日 6時間45分
       29日 9時間15分

28日 ゲート  登山口 三伏峠 烏帽子岳 小河内岳 烏帽子岳  三伏峠
5:20 6:00 8:35-9:25 10:10 11:20-50 12:50-1:10 1:45 
29日 三伏峠  本谷山 塩見岳 本谷山 三伏峠 登山口 ゲート 
  4:30  5:30  8:00-8:25 10:30  11:30-12:10  2:05  2:50

登山紀行

 夏休み最後の連休に南アルプスの未踏峰、塩見岳に行ってきた。昨年、荒川岳から北に大きくそびえる姿が印象的であった。がんばれば日帰りも可能で迷ったが、余裕をもって1泊2日のテント泊を選んだ。
 前夜職場発、夜ゲート手前の駐車場に車を置き車中泊。翌朝5時20分出発。まずは延々と林道歩きが40分で登山口へ。ここから三伏峠に向けて樹林帯を2時間半。三伏峠に着く。長い樹林の登りであったが、途中1/10ずつ標識がありこれに励まされて見通しをもって登ることができた。ありがたい配慮である。三伏峠小屋で受付を済ませテントを張り、烏帽子岳に向かう。眼前に塩見岳が迫り絶好の展望台である。さらに前小河内岳のピークを越え1時間10分の稜線歩きで小河内岳に到着。ここもすばらしい展望であった。好天気に恵まれ、東に富士山が眼前に、南に荒川岳、赤石岳、聖岳の南アルプス南部の山、遠く恵那山、西には木曽駒・空木岳を含む中央アルプスの全貌、乗鞍岳、遠く北アルプス、北を向くと仙丈岳、甲斐駒、北岳、間ノ岳の南アルプス北部の山々と百名山が10以上望むことができた。心から満足し、来た道を三伏峠に引き返した。烏帽子岳からは岐阜県可児市の女性と楽しく会話しながら歩くことができ、これも喜ばしかった。
 テントに戻ると次第に霧に覆われて展望がきかなくなり、寝るしかなかった。結局、翌朝まで夕食以外はほとんど眠っていた。
 翌朝4時に、隣のテントの声に起こされ、4時半、暗い中をヘッドランプをつけて歩き始める。すぐに三伏山の山頂に立つ。さらに本谷山を越え、権右衛門山をトラバースし塩見小屋に6:55到着。荷物が軽いので快調である。塩見小屋を過ぎるとしばらくザレ場をジグザグ歩き。天狗岩という大きな岩を横切るとここから岩稜歩きが始まる。ストックをしまい、3点支持を意識して慎重に岩を登る。距離は短いが槍・穂高、剱に匹敵する岩場である。空を突き抜け西峰、さらにすぐ奥の東峰に立ったときは大きな達成感が得られた。誰もいない山頂を30分ほど独占し、360度の大展望を満喫した。見えた山は小河内岳と同じである。
 ここから下山が始まる。三伏峠までは下山とはいえ結構アップダウンがあり、だんだん疲れが出てきた。三伏峠でテントを撤収し、重い荷物を背負って2時間の下山はへろへろであった。最後の駐車場までの45分の炎天下の林道歩きも追い打ちをかけてきた。
 今回、余裕をもって1泊2日で登山をしたが、タイムを考えると塩見岳の日帰りも十分可能である。そうすれば荷物も軽く済むはずである。

<マルバダケブキが満開であった>


<三伏峠の閑散とした幕営地に小さいわが家>


<烏帽子岳山頂から左奥に北岳、間ノ岳、右手前に塩見岳>


<雲を突き抜け、眼前にそびえる富士山>


<烏帽子岳から左奥に荒川岳、右手前に小河内岳>


<小河内岳山頂、左から仙丈岳、甲斐駒ヶ岳、北岳、間ノ岳、塩見岳>


<朝日に映える中央アルプス>


<本谷山山頂から朝の塩見岳>


<塩見小屋から左に塩見岳西峰、右は天狗岩>


<塩見岳西峰から富士山>


<塩見岳東峰、左から仙丈岳、甲斐駒ヶ岳、北岳、間ノ岳、農鳥岳、八ヶ岳>


<塩見岳東峰から西峰と遠くに浮かぶ北アルプス穂高岳>