岡崎市の北西部に位置する小針町の東半分の集落一帯が城域である。集落全体が小丘になっている。本丸、城跡、馬場など、城郭関連地名が広い範囲に及び、広大な城館群であったと考えられている。
県の城館調査報告書によると、平成4年の時点では小針神社の裏に長さ200メートルもの空堀が残っていたらしいが、このあたりは土地区画整理区内で宅地開発が進み、神社の裏も新興住宅地になっている。空堀があったと思われる場所は、道路になっている。周囲を歩き回ったが、遺構らしいものは確認できなかった。
畑にいたおばあさんに話を聞いたら、昔は堀や土塁も残っていて、神社の裏には領主の墓があったそうである。集落の東の端に阿部城跡と書かれた碑が建っている。
後日、地図で見たら集落の西側、三菱自動車の社宅の西に堀跡と思われる水路があるのがわかったので、再度訪れてみたい。
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