岩略寺城
がんりゃくじじょう

■所在地:音羽町大字長沢字御城山 ■立地:山頂 ■別称:長沢山城 ■築城年:15世紀中頃
■築城者:
関口満興 ■遺構等:曲輪、堀、土塁、堀切、井戸、碑

主郭  主郭北側の曲輪 
主郭西の腰曲輪 主郭北の堀(三日月堀)
井戸 城址入り口付近(堀切跡)
岩略寺城縄張図

■歴史
 築城年代については不明だが、一説には1444〜1449年の頃、細川成之が三河守護の時代に関口満興によって築かれ、弟の長沢直幸が城を守ったといわれているが、1458年に松平氏三代・信光に攻略され、信光は子の親則に城を与えた。親則は長沢松平氏の祖となった。
 その後は、今川氏と松平氏の争点となり、城はどちらかの勢力によって維持された。

●現状(2001年3月)

 城址まで車で行くことができ、駐車場の前に縄張図の看板がある。駐車場のあたりもずいぶんと削られているが堀切のあったところとされている。城址の主な遺構には表柱があり、よく整備されている。
 遺構としては、主郭をはじめ、主郭周囲の土塁、曲輪がわかりやすい。井戸もあるが水が出ない地質なので、貯水槽として使われていたという。説明看板に書いてあったとおり、県内でも有数の規模で遺構の状態もよく、しかも市街地に近いのでかなりお薦めの山城である。
 ちなみに、訪れたのがちょうど3月下旬であったために花粉が多かったらしく、カメラのレンズに静電気でチョークの粉のような花粉がびっしりくっついているのを見て、今のところ花粉症になっていない私でも、さすがに早く帰りたくなった。


◆場所

 東名高速道路の音羽蒲郡インターを出てそのまま蒲郡オレンジロードへ入るとすぐにトンネルがあるが、そのトンネルの上の山が城山である。
 音羽蒲郡インター前の「音羽蒲郡インター」交差点(国道1号線)を岡崎方向へ800メートルほど進むと「長沢」交差点信号があり、そこを左折して山の方へ進むとそのまま城山へ道が続いており、城址まで行くことができる。