大草城
おおくさじょう

■所在地:知多市大草字東屋敷 ■立地:丘陵上 ■別称: ■築城年:1584年
■築城者:
織田長益 ■遺構等:曲輪、堀、土塁、看板、模擬櫓

本丸に建つ模擬櫓 展望台から見下ろした主郭
城址を取り囲む堀 周囲に残る水堀
大草城縄張図

■歴史
 茶人として有名な織田有楽斎こと織田長益の築城である。長益は初め、大草城の南にある大野城に入ったが、水利が悪いので大草に城を築いたといわれている。長益は小牧・長久手の役後に摂州味舌(大阪府三島郡)に移封となったので、大草城は築城途中で廃城となった。

●現状(2000年5月)

 知多半島の国道155号線を南下し、大草の信号を少し過ぎたあたりで右折すると城址にぶつかる。城址は保存状態が良く、本丸、二の丸、堀がほぼ完全に残っている。本丸周囲の土塁も良く残っている。堀に関しては、護岸整備がされているところを見ると、埋まっていたものを掘り起こして整備したのかもしれない。本丸には模擬天守が建っているが、模擬天守と呼ぶには抵抗がある。ほんとに城型展望台である。市も、単純に城跡だから城型の展望台を建てただけで、模擬天守という意識はないと思う。標高の高い大野城の展望台には劣るが、ここからも伊勢湾の眺めは抜群である。
 いずれにしても、城址としては県内最上級の一つである。ただし、夏は間違いなく蚊の繁殖地となっているので、じっくり見たい方は訪れる時期を考えたほうが良さそうである。


◆場所