知多半島の国道155線を南下して常滑市に入るとすぐに、左手の小高い丘の上に大野城の模擬天守が見えてくる。遠くから見るのとは違って実際はかなり勾配のきつい登城路を登って行くと、模擬櫓のある主郭にでる。主郭の南側に櫓台があり、佐治神社が建っている。主郭の西側から南側にかけて堀の跡が良くわかる。
模擬櫓は単なる櫓風の展望台で、城址なので単に櫓の形の展望台を建てただけで模擬櫓という程のものでもないが、最上階からの伊勢湾の眺めは絶景である。展望台から城の周囲を見まわすと、なんとなく城の全体像が浮かんでくる程、付近の地形が状態良く残っている。この時代の城としては、結構規模が大きいのではないかと思う。
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