沓掛城
くつかけじょう

■所在地:豊明市沓掛町城塚 ■立地:丘陵上 ■別称: ■築城年:1394年頃
■築城者:
藤原義行 ■遺構等:曲輪、堀、土塁、碑

沓掛城址(現:沓掛城址公園) 主郭と城址碑
主郭南の郭 主郭西の諏訪曲輪
主郭北側の堀 主郭東側の堀(花菖蒲園)

■歴史
 藤原氏の後、近藤氏が城主となったが9代景春の時に桶狭間の戦があり、景春は織田軍に討たれて空城となった。その後、簗田政綱が城主となり城を整備した。現在の沓掛城はその時のものである。その後、織田信照、川口久助が城主となったが、久助は関ヶ原の合戦で西軍に属したために所領を失い、沓掛城は廃城となった。
 なお、沓掛城は桶狭間の戦の前日に義元が作戦会議を開いた城でもある。

●現状(2008年5月)

 城址はかなり緩やかな丘にありますが、ほとんど平城です。城址に立ってみると、南側に向いた見晴らしの良い場所だとわかります(今は宅地ですが)。現在は本丸と二の丸とそれを囲む堀が残っているだけですが、かつてはかなり規模の大きな城であったようです。
 中心部分だけとはいえ遺構はしっかりと残っており、公園化のために多少の手は加えられているものの、満足させてくれる城址です。堀にはカキツバタ、花菖蒲、あじさいの植栽があります。
 遺構も素晴らしいですが、なんといっても歴史に残る桶狭間の合戦の前夜に今川義元が宿泊した城です。この地を今川義元が訪れたと思うと感慨深いものがあります。まさか、ここで過ごす夜が生涯最後となろうとは露ほども思っていなかったでしょう。


◆場所