現在、九華公園となっており、芝生広場や市民プール、グラウンド、菖蒲園などが城内にあります。有料駐車場もあります。駐車場のすぐ南には愛用の蜻蛉切を背にした本多忠勝像があります。蜻蛉切とは村正作の名槍で、槍先に止まったトンボが真っ二つになるということから蜻蛉切と名づけられたそうです。
公園の北の方に七里の渡し跡があり、すぐ近くの蟠龍櫓のあったあたりに櫓を模した水門管理事務所が建っています。蟠龍櫓は七里の渡しを利用する旅人が必ず目にする桑名城の象徴でした。櫓の2階は展示室になっており自由に入れます。桑名城の絵図や城主肖像などが展示してあります。
公園の西と南には水堀が残っています。特に公園西側の二重の堀のうち外堀には石垣が良く残っています。他の部分の石垣はほとんど残っていませんので必見です。また二の丸周囲の水堀は幅が30メートル以上もあり、壮観です。ただし、桑名城の絵図と比べると二の丸のあたりはずいぶん姿が変わっていますので、公園整備の際に広げられた部分もありそうです。
本丸の北から東にかけての堀は埋められてしまってプールやグラウンドになっていますが、本丸にある神社の境内に天守台が残っています。その他の遺構としては本丸南側の櫓台が残っています。
三重県は愛知県の城址と比べると規模の大きなものが多く残っているのでうらやましく思います。
|