点火時期調整要領(W1SA〜W3)

W1SA〜W3は2ポイント式になっており、点火時期調整要領はSM−3にも記載がなく、わずかにW3取扱説明書に簡単に記載があるのみです(W1SAの取扱説明書は手元に無いためどのような記載があるか不明です)。

そこで2ポイント式の調整要領について解説します。
不適切な点があれば指摘願います。

1.ブレーカーアッシー部分の外観

ブレーカーアッシーの外観を下の写真で示す。

向かって左下が右気筒(配線色:黒)、右上が左気筒(配線色:赤)です。
調整ビスは
A:右気筒ポイントギャップ調整用ビス
B:ブレーカーアッシー位置調整ビス(右気筒点火時期調整ビス)
C:左気筒点火時期調整ビス
D:左気筒ポイントギャップ調整用ビス
となっています。

また、中央に見えるポイントカムも右回転します。


2.点火時期調整方法

(1)事前準備
クランクシャフトを回すためにスパークプラグを取り外し、ギアを4速に入れます。
クランクケースのタイミングプラグを取り外しておく。


ポイントの導通を測るため、サーキットテスターの+棒を上の写真の赤線(または黒線)に、−棒をフレームに接触させる。サーキットテスターを抵抗レンジにする。デジタルサーキットテスターを使い、導通があるときに電子音が鳴るものを利用すると、耳で聞くだけで導通があるか判るため便利です。





また、わに口クリップの付いたリード線を利用すると便利です。


(電球を使って、片方をバッテリー+端子に、片方を上の写真の赤線(または黒線)に接続する方法もある。この場合、ポイントが閉じている間は電球が点灯し、ポイントが開いている間は消灯する)

(2)調整手順

必ず下記@〜Cの手順で調整する。

@右気筒ポイントギャップの調整
ポイントが最も開いている位置(ポイントのヒール(ベークライト)がカムシャフトの山に乗っている状態)にして、ポイントのギャップをシックネスゲージで測定する。

規定値:0.35〜0.45mm

ギャップが規定値から外れている場合はビスAを緩め、ポイントプレートをずらして調整する。


A右気筒の点火時期調整

リアホイールを前進方向にゆっくり回し、サーキットテスターの導通がある状態から無い状態に切り替わるところで、リアホイールを止める。
クランクケースのタイミングプラグから合マーク(T)の位置を見ます。規定値は上死点前5度で、合マークがタイミングホールの中央にくる位置です。



ずれている場合は、ビスB2本を緩め、ブレーカーアッシーそのものを回転させて調整します。
合マークがホール中央より右に見えた場合(点火時期が早い場合):ブレーカーアッシーを時計(右)方向に回す
合マークがホール中央より左に見えた場合(点火時期が遅い場合):ブレーカーアッシーを反時計(左)方向に回す

B左気筒ポイントギャップの調整

右気筒と同様にギャップを測定する。

ギャップが規定値から外れている場合はビスDを緩め、ポイントボデーをずらして調整する。

C左気筒の点火時期調整

右気筒と同様に点火時期を測定する。

ずれている場合は、ビスC2本を緩め、ポイントプレートを回転させて調整します。
合マークがホール中央より右に見えた場合(点火時期が早い場合):ポイントプレートを時計(右)方向に回す
合マークがホール中央より左に見えた場合(点火時期が遅い場合):ポイントプレートを反時計(左)方向に回す

最後にもう一度、右気筒(左下、黒配線)のポイントギャップ、点火時期も確認しておく。
もしずれている場合は@〜Cを繰り返す。