ないしょの宇宙(そら) (ないしょシリーズ
Ver.ほしのこえ)
―――別名、ミカコたんの送信記録♪(超々遠距離の為に受信はマチマチ(w )
3rd Mail
Ver.1.00
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無我夢中だったに違いない
初めてのタルシアンとの遭遇戦―――実戦
でも、一方でひどく冷静な自分もいたと思う
あとでブリーフィング・ルームで見せられたVTR―――機搭載カメラに写し込まれた戦闘シーン
これはまるで……ぅうん、自分でない!
そんな錯覚に陥りました
今、見ていると凄く身体が震えてくるのに、この中の自分は冷静沈着………に見える
自分、という存在が不確かに思えてきた一瞬でした
ピッ、ピピッ、ピッ―――
「はぁ〜、退屈だなぁー」
リシテア号の生活にも慣れ始めた頃
幾人か、お話し出来るような………友達が出来た頃
私は風邪を引いてしまった
たぶんに急激な生活環境の変化に、慣れない事の連続の為に、心労が祟ったのでしょう
それぐらいは自分でも解る
まぁ兎に角、私は風邪を引いてしまった訳なンです
が、これがかなり退屈―――苦痛、かも………
風邪を引く―――この事自体、すっごく久しぶりのような気がします
前、病気をしたのはいつだったかな…………?!
ですが、今回、そんなに酷い訳でもなく、軽い咳に発熱―――まぁ典型的な風邪、その程度でした
が、場所が普通の場所ではない―――これが原因でした
隔離されたのです!
宇宙船、という名の閉鎖された空間に300名近くの人
二次感染を防ぎ、蔓延するのを防止する為………これが理由
偶にお見舞いに来てくれる娘がいるけれど、その面会はガラス越し
しかも、慣熟飛行中の今、様々なカリキュラムをこなさなければいけない為に、
―――基本的に暇な期間なのですが―――ずっとここにいられる訳でもなし
………………
……そこまで仲が良い訳でもないのが、一番の理由かも(苦笑)
枕元に置いてあるケータイを手に持ち、軽い電子音を響かせながら確認してみる
もちろん、ノボルくんからのメールを、です
返ってきた返事は、「メールがありません」という虚しい文字だけ………
「……こーいう時にメールを送ってくれる、というのが、男の甲斐性じゃないのかなぁ」
にべも無い愚痴を零してみる
コンコン、と時折咳き込む音だけ
フュー、と間断なく小さな空気清浄機の音だけ
大人しく寝ていると、これだけしか存在していない空間
真っ白な清潔感溢れるシーツを被せられたベットも、
備え付けの電話や壁に埋め込まれたTVも、
白い空間に溶け込んで存在感がひどく希薄
これが『世界』に取り残された、と言うのかな
鳴らないケータイ
メッセージの届かないケータイ
ノボルくんに対して言った、何気ない、取り留めのない愚痴が、私を深淵へと誘う
怖いのかな―――違う
寂しいのかな―――違う
どれも的を得てはいるが、でも何処か違う
そうだね
ただ、傍に……一緒にいたかっただけなんだね―――ノボルくんの、傍に……
私は何年かぶりに風邪を引いた
たったそれだけなのに、こんなにも哀しく弱くなるなンって………
まもなくリシテア号が、火星に到着する前の取り留めのない話し―――
ピッ―――
『ノボルくん……リシテア号は、もうすぐ火星だよ。火星に着いたら、すぐに演習だって。
私はちょっと体調を崩したけど、でも大丈夫。元気だかンねー。
もうすぐ高校入学。ノボルくんも体調には気を付けてね。遊びすぎるなよ〜(笑)』
後書きという名の言い訳
アップ、投げやり………
何か感じる事がありましたら、どんな事でも構いませんのでメールを、よろしく、です
それでは、またいつの日にか………