ないしょの日溜まり (ないしょシリーズ Ver.月姫)
―――別名、レンちゃんの日記帳(ただし猫ゆえに気紛れ配布(爆))
第030606記 −第三期シーズン−
Ver.1.0
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燦々と降り注ぐ光が、気持ちよい。
頬を撫でるようにそよぐ風が、気持ちよい。
天を彩る空の蒼が眩しくて、
地を行き交う人の波がもの哀しくて、
私はここで…………
坂道―――住宅街を縦断する形であるそれは、まるでそびえ立つ壁。
緩やかではあるが、しかし、長く、何処までも続くかの如く長く、丘の上まで真っ直ぐと延びています。
丘の上―――それは、この街を一望出来うるのでは? と思わせるほどの高台にある一軒の洋館が佇んでいる場所。
閑静な住宅街にあって、一種異様な、しかし、瀟洒なお屋敷。
そこが、遠野邸。
今の私がお世話になっている、私の居場所。―――マスターが住まう我が家。
私が帰る場所だから、だから、今日も帰ってきました。
でも、いつもふとしたことで思うことがあります。
ぐるりと取り囲む塀は高く、固く閉ざされた門扉は拒絶の意味し、そして世界を分断しています。
内に籠もるは鬼なる能力(ちから)。
外に蠢くのは未知なる好奇心。
………………
……何を言っているのでしょうか、私?
とにかく!
今日もお散歩から帰ってきた私は、お屋敷はマスターの部屋に戻るべき―――飛び越えれません?
ぅに?!
おかしいですね。
確かに高い壁です。
遠野邸の敷居は、それはそれは文字通り高く、その壁は約4mほどの高さはあるでしょうか。
いえ、それ以上の高さを誇っているでしょうか?
ですが、それは問題ではなく、普段の私ならば軽々と越えられるものでした。
が、今日は何故か無理です。
今の私は、可愛らしく言えば、固く閉ざされた部屋の扉の前でカリカリと爪を立てている仔猫のようで、
しかし実情は―――溺れ沈んでいる人が、藁をも掴むように藻掻き苦しんでいるような格好です。
必死なんですよー!!
と、とりあえず―――
ピョン!……ず、ズジャヤジャ…………ピョンピョーン………ズズズズーーーッ………………
だ、誰ですか!!?
壁を這いずっているその姿が、ご家庭の黒い悪魔のようだ、と思っていらっしゃる方は!
………………
……そりゃぁ、私、黒猫ですけど(涙
支離滅裂、ですね。
ですが、これはまるで、囚人監獄です。
私の方が外にいる筈なのに、まるで罪人。
見果てぬ外を夢見て、這い回っているようです。
例えが変、ですか?
ですが、今は何よりも外に出ること―――違いました。
マスターの温もりに包まれたお部屋に戻ることが先決です。
そこに至る語彙などは関係ないです。
必死なのです。
ゴロゴロなのです。
フニャラ〜です。
ヘニャーっす。
ニャカラニィ〜〜〜
「…………ひ、翡翠ちゃん?」
「はい、姉さん。…………どうかしましたか?」
「いえ、ね、猫さん……レンちゃん、楽しそうですね」
「はい。いたくお気に召したようです……。良かったです」
「そ、そうね。…………すぅはぁ〜………………。あは、猫さんの踊りって始めてみましたよ♪」
「私も初めてですが、上手く踊られるものなのですね」
………………
……
「で、翡翠ちゃん」
「はい」
「そちらのモノは何ですか?」
「空きビンです」
「そちらに注がれているモノは何ですか?」
「……………………バン・ローゼ(赤ワイン)です」
「……それは美味しそうですね」
「はい、レンちゃんもお気に召していただけたのか、これで3本目です」
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―――――――――――
………………
……
「踊ってますね〜」
「はい、実に楽しそうです」
「翡翠ちゃん」
「はい、姉さん」
「………………実は動揺しているでしょう?」
「………………………………………………はい。どどうしましょうか、姉さん」
「あらあら。とりあえず……」
「と、とりあえず―――」
「空きビンを片付けてからです」
「……………………はい」
はにゃ〜
どんどん壁が高くなって登れませんよ〜
でも、なんだかふわふわして、今度はイけそうです♪
「? 翡翠ちゃん。何か言いましたか?」
「いえ……」
後書きという名の言い訳
との訳でして………
いえ、今現在、何処まで連載されてますか? とのご質問が少しありましたので
―――まぁその場合、『ご勝手企画』の名に於いて、配布してますから判りますでしょうが(笑)―――
最新作(?)の2,3話前をお送りします、です。
重篤患者ですので、これが精一杯なンですよねぇ(;^_^A
何か感じる事がありましたら、どんな事でも構いませんのでメールか掲示板を、よろしく、です
それでは、またいつの日にか………