ないしょの日溜まり 〜レンちゃんの日記帳〜
  2001年12月14日に配布したヤツ(この時既に109日目(´▽`)ノ)



ないしょの日溜まり (ないしょシリーズ Ver.月姫)
―――別名、レンちゃんの日記帳(ただし猫ゆえに気紛れ配布(爆))
第011214記 〜第109日目〜

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今日もお昼は学校です

が、思わぬ所に敵はいました
彼の方は、私に対して容赦なく、それこそ攻撃の手を緩めることはありませんでした
オールレンジに攻めてくるそれは、実に広範囲に展開されています
遠野邸からだと学校まで距離がある為に、かつ、逃げ場がないだけにこの責め苦は辛いです
しかも『逃走』は許されません!
………………
……この先にマスターが待っていらっしゃるから(注:たぶんに邪想)

それにしても、いつにもまして今日は強いです
つ、強いからこそ負ける訳にはいかないのです
マスターの………マスターのお側近くへ行く為にも負けるわけには〜〜〜
この……この……この程度の

ヒュ〜〜………

ブルッ

ピューーー………ッ!

ブルブルッ








敵は問答無用に冷たい木枯らしを吹き荒れている『北風』



今日は一段と冷たさと強さを増して、私を翻弄しています
………………
……寒いです、本気に












これが先ほどまでの私の心情でした
今は、と言いますと


ホワワ〜〜……ン♪


心地よいです
本当にここは別天地のようです

肌を差す柔らかな日の光は、まるで春の日差しの様に暖かで

目に映る眩しい情景は、まるで夏の海の様に輝いていて

心を満たす温もりは、まるで秋の空の様に清々しいです

先ほどまでの辛い気持ちが刹那的な間をおくことなく、消滅しました!
私にとって大切な場所
私が我が儘を言える唯一の場所


優しい日溜まり


毎度の事ながら、この場所だけは絶対に譲る事は出来ません
そうそう、一つ例えるのを忘れていました




私を貫く視線は、まるで冬の空気の様に鋭く冴え凍っていて痛いです




さすがに中庭はこの季節は辛いですから、代行者が占拠してそのまま放置してある


『幻』の茶道部室を利用しています


元々、この学校には茶道部は『ない』にも関わらずに、今だ現存するのですよね
ふぅ〜、代行者……完全にここを私物化していますね
まぁ私たちもそのお陰でここに集まる事が出来る訳ですから良いのでしょうか?
そもそも誰がどう見ても、おまい部外者だろーが、と言うツッコミが入ること間違いなしの
………………
……白の吸血姫が当たり前の様にいますから

ちなみにここには、マスター、白の吸血姫、代行者、妹、そして私が陣取っています
もちろん、私はマスターの膝の上にて、優しく撫で付けられています


本当に至福の時です


そういった意味で、今、私は3対の厳しい瞳(め)を向けられているのです
まぁ元々他人の視線(除 マスター)はまったく気になりませんから、柳に雪折れ無しですが
………………
……マスターは別です
『超』が付くほどの朴念仁で、鈍感王で、愚鈍ですから……こういった事に関しては、特に
まったく気付いていない様子です



そんないつもの昼の光景でしたが、今日はちょっとだけ違ってきました
そう何事にもトラブルの元を引き連れてくるのは、この人
天然の真祖の姫君
白の吸血姫さまだったりするかも知れません(T.T)

「ねーねー、そう言えば志貴って、レンとどーやって契約したの?」

本当にフッと頭に思い浮かんだから聞いてみたンだー、とか
忘れていた事柄を思い出したから、ちょっと言ってみただけだよー、とか
とにかく志貴と喋りたいから、話題出してみましたー、と言わんばかりに
宣っちゃってくれちゃいました、白の吸血姫さまは………

この時の変化は実に対照的でした(何気に現実逃避CHU♪)
さすがは教会が誇る暗部の犬!
代行者はその意味する事を正確に読み取ろうとしています
いえ、白の吸血姫に対してではなく、マスターの解に対してです
そのために………先ほどよりもより鋭くなっていますよ、視線が
さすがにマスターも気付かれたようです


本当に射殺す気でしょうか?!


変わって、妹の方はちょっと困惑気味です
そもそも私の正体も詳しくは知っていない為に、まさしく『キョトン』とした呆けた顔です
私が普通の猫で無いことは、まぁ、彼女の能力(ちから)からして気付いているでしょう
が、私が人間型と猫型に変ぜれる事はさすがに知りません!
何でしょうか?それはとっても重要な事なのでしょうか、兄さん?とはっきりと顔に出ています
実にわかりやすいです、妹は


「ねぇー志貴ってば、どったの?」

ひらひらー、と顔の前で手を振っていますが………
マスター、あまりにもな質問内容だった為に思考がフリーズしています
完全に固まってしまっています

「……あっ、え、だ、大丈夫だ、だ…………(アセアセ)」

えっ?!私は大丈夫ですかって?
誰が何と仰っても関係ありませんから(ツンッ)


マスターと『結ばれた』―――この事実だけで十分です


「なーんか、変なこと言ったかにゃぁ、私?」

少し身体を横に傾けて、下から覗き込む様にマスターを見つめています
ちょっとだけ度し難い行為ですよ、それは(怒)
………………
……と言うか、ひょっとして自分が言った意味、解ってないですね、これは(ふぅ〜)

「……ぁ…………な……………な、に…………わか……っ…………」

あー、これはまたいつものパターンですね
妹、自分の耳を塞いでいます
マスター、私の耳を塞ごうとしています
ですが、それだとマスターが大変ですので………(ゴソゴソ)………
………………
……これで大丈夫です(赤)

マスター、ちょっと吃驚って感じで、すぐに微笑まれながら自分の耳へ手を持っていきます
そして

「あー、レン、にゃ「何を言ってやがるんですかー!あなたはッ!!」……ひゃン?!」

「その言葉の意味がどれ程重要なのか解って言っているのですか!!」

代行者、その怒声がどれほど校舎内に響き渡っているか解って叫んでいるのでしょうか

「ちょ、シエルぅ、煩いゾー」

プンプン、と可愛らしい擬音が聞こえる程の愛らしさです
まったくこの場にそぐあわないと言うか、場の雰囲気を飲み込めていませんね
………………
……ですが、このままではマスターがピンチですねぇ

「何が煩いですか!」

「使い魔の契約と言えば、『血』か『精(ジン)』でしょうがッ!
 今まで確かめるのも憚れましたから黙っていましたが、遠野くん………」

一転して沈黙―――
どうやら白の吸血姫もその事実に気が付いたようです
何気に紅の瞳が黄金(きん)との間で揺れ動いています

一人状況が掴めていないのが、妹です
二人の人外ズの狂気に当てられ、少し尻すごみがちですが、
ある意味、一番平和な存在でもあります
ただ微妙に髪が紅いのは、一人だけ仲間外れにされているからでしょうか
特にマスターに関係することだけに………

「先ほど、ひどく慌てていたようですが、どうしてでしょうか?
 お姉さんに優しく、解りやすい様に、簡潔に述べていただけないでしょうか?」

あー、ちなみに先ほどの怒声はまず間違いなく、学校中に響き渡ったでしょうが
いつもの日常茶飯事ゆえ、または昼と放課後の遠野志貴の側は如何なる理由があろうとも


絶対に近づいてはダメだッ!!


この様にこの4ヶ月の間でまざまざと見せつけて来ましたから、誰も近寄って来ません
一度注意に入ってきた体格の良い人(注:体育教諭らしい)は……………
とりあえずそれ以後は見ていません、私は………
………………
……まだ、この学校に在籍しているにも関わらずにです
最後まで懲りなかったのはミカン猿でしたが、彼も最近は一緒に食事をしなくなりました

「えーっとですね、それは先輩……あのー、ですね…………あー、アルクも落ち着いて……」

見事なまでにしどろもどろですね、マスター

「えー、慌てなくても良いですからね、と・お・の・くん(ニッコリ)」



白の吸血姫によって装填された『トラブル』と云う名の弾丸は、やはりこの人―――埋葬機関でさすが『弓』と言われるだけはあります
代行者によって思いっきりよく引き金を引かれました



さて、マスター
明日も暖かな日々を与えて下さるでしょうか
このまま終焉の時を迎えるのは………(涙)

絶対、ぜぇ〜ったい、明日のお天道様とマスターと日溜まりと温もりを勝ち取る為に―――





ちょっと私でも戦略的撤退を要求したいですが(滝汗)
が、頑張って切り抜けましょうね、マスター





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