「こういう顔だから優しそうとかみんな言うけどね、 でも本当は結構意地悪なんだよ。 だけど優しいふりをしてる。」
「どうして?」
「そりゃね、優しくなりたいから」
「それが本当の僕じゃないことも事実だけど、 そんなふうになりたいと思っているのも事実だろ? だったら僕はそれはそれでいいんじゃないかと思ってるんだ。 きっといつか、それが本当になるさ。」
「もうほんとになった?」
「外見だけはね、 でもそれでもいいんだ。 ふりだけでもさ、 から元気でも元気は元気だし、 強がりだってきっとほんとに強いんだよ。」
『晴天なり』藍川さとる・新書館より抜粋
人は誰しもいろんな顔を持ってますよね?いいところ、素敵なところもあれば、よくないところ、ルーズなところもある。
普段は理性で抑えてたり、見栄を張ったり、仮面をかぶってたりしていて、お酒に酔ったり、苦しい状況に追い詰められて選択を迫られたりして、『本性』が顕われてしまったりする。
そうするとその人への評価はがた落ちになってしまいます。
人が過ちを犯すときなどもそうです、ふと衝動に突き動かされてしまう瞬間、そのために一生を台無しにしてしまうケースは珍しいものではありません。
聖人君子でなくってもいいと思うんです、緊急事態で頼りにはならないかもしれないし、よくない面をもってるのかもしれない、でも普段のその人の努力や、「こういう風でありたい」という姿勢、そういうものを見て、その人のいい面を引き出すことが大事なことなんじゃないかなと思います。
こういう風でありたいという自分像をもつこと、それが今の自分や、本当の自分とは違っていても、そういう願いを持ちつづけることも大切なことです。
今は背伸びかもしれない、大きすぎる服かもしれないけど、願いつづければ、少しずつ近づけると思います。
そして、いつでもとはいかなくても、できる範囲で自分に課していくこと、余裕のあるときだけでも、よりよくあろうとすること、その積み重ねで、いつか自分を許せる日が来るといいなと思います。
「かくあれかしという自分を願いつづけること、たとえそれがどんなことであっても」
(『機動警察パトレイバー5』横手美智子 富士見書房)