エルハーダの秘宝・エターナル:リアクション要約



メインページへ アクションページへ

マスターリアクションNO.0005
「ネバネバ☆秘湯ツアー」

 
第1回「ネバらせるの巻 1」
担当:池原七里マスター

 パジャルメルで話題の「ハトバスツアー」の今回の行き先は霧の湿地の片隅にある秘湯、ネバリバ村の大露天風呂であった。ここには湿地帯に対応し、エラ呼吸が可能でネバネバを好むという特殊な進化を遂げたガルハド族が住んでいる。

 村に到着した一行は、住人たちのみならず地面や建物、更には温泉のお湯までネバネバしていたのに驚かされる。色は無色透明ながら、やや生臭く多少の塩分も含まれているようだ。さっそくチャレンジし、あるいは村長代理というパルミエに引っ張り込まれた者達もいるが、希望者にはウェットスーツのレンタルも行なわれるようだ。

 村人たちとの親交を深めようとネバネバの食べ物(納豆、里芋、山芋、オクラ、モロヘイヤ、餅など)を持ち込んだ者がいた。それはいいのだが、村人たちからビフテキ(もちろんネバネバ・・・要するに腐敗している)を振る舞われて、どこかへ走り去る者もいた。

 そうして聞き出した遺跡の話であるが、村人たちは「守護神様の住家」が呼んでいるもののようだ。大浴場に沈むそれを調べてみたが、温泉にうだってしまう上、ネバネバで滑ってうまく動けない。しかも入り口は底ではなく水面よりにあり、底から進むにも上から潜るのも難しい位置だった。

 更に住人に話を聞こうとしたが、どうやらこの村でも既に伝説のレベルであるようであった。パルミエによると遺跡の入り口にはカタカナ言葉が通じない「正統派ネバリバ村産バンシー」がいるので、決して近付かないようにという。しかしそこに現われた「村長」クローズ・ピストリーはパルミエを「迷信を信じる馬鹿者」といい、遺跡の調査をするなら協力するという。


☆今回の登場シーン:抜粋☆

 アジェム・ライアンズが二人の間に入った。
「異文化を否定してはいけないツボ。神はわたくしたちを見守って……ガボ」
 クワイトがひよひよと浮いていたつぼねこのアジェムを湯の中に引きずり込んだ。
「異文化とは肌で接触しないとな!」
「やめるツボ! 花瓶の中がネバネバになってしまうツボ!」
「もう遅い。一緒に遺跡探索行こうな」
「ひぃぃぃツボ〜!」


 そういうわけで初回、顔見せ要素が強い感じですね。でもこうして要約してみると、ディテールはともかくけっこうオーソドックスなつくりですね。

2001,03,05
メインページへ アクションページへ

 
第2回「バンシーと遊ぼう!の巻 2」
担当:池原七里マスター

 なんでもネバネバしているネバリバ村の大露天風呂に沈む遺跡は、住人たちから「守護神様の住家」と言われていて、その形を模したオルゴールなども売られている。その遺跡を調査しようとバケツリレーで湯を汲み出そうという者たちもいたが、息があわない上に妨害するものもいて作業は進まない。

 湯に対しては別の方面からのアプローチを狙ったものもいる。村役場の前に立つ怪しげな…ポニーテールのマッチョオヤジが両手で顔を覆っている…像が鍵ではないかと思うものもいたが、それは運ぼうとしている最中の事故により砕け散ってしまった。ちなみにこの村ではマッチョのようにポージングを決めた観光客が神と呼ばれる事もおきており、マッチョとの関りは深いようだ。

 その他、栓がないかと考えるもの(無かった)、源泉を塞ごうとするもの(源泉は遺跡の中のようだ)、湯を固められないかとするもの(材料が手に入らない上、流れてしまうのでは無駄)、呼吸のための空気を持ち込もうするもの(浮力に邪魔された)などの失敗者が相次ぐ中、水質から源泉の正体を推察した者がいた。その仮定である、遺跡の守護者の泣き続けているバンシーが涙と共に流す『鼻水』という説は妙に説得力が高く、人々は争ってレンタルのウェットスーツを求めるのであった。

 結局温泉は浴槽の壁を破壊して湯を外に流しだすこととなった。そして表れた遺跡に冒険者たちが突入していく中、ツアーの主催者である社長のルッシュ・ハトバはのんびりとそれを眺めている。彼と話すものは、彼の『上司』が秘宝を求めているのだと思っていた。たしかにルッシュは何かを知っているようでもある。

 遺跡の中に入ったものは、入り口から奥に入っていた「バンシー」と遭遇する。しかしそれはポニーテールのマッチョオヤジであった。本来男の泣き霊は「ファーシー」であるのだが、名付けたものが知らなかったらしい。そしてこのバンシーこそが「守護神様」であり、役場前の銅像(泣いている姿勢らしい)であったようだ。セクハラを受けて泣きながら逃げていくバンシーが立ち去ったその後に残された宝箱には、黄金の杯が入っていた。

 一方、バンシーともめている間に更に先に進んだ者たちは、最奥部で壁に書かれた文字を見つける。それは第7代の村長の残したもので

「ネバリバ村を救ったGOLDEN BOWLはトシャの呪文で発動し、トシャを抑えて止めることができる」

という内容が書かれていた。もっとも「杯」は「CUP」であり「BOWL」ではない。たしかに半球形ではあるが。7代村長は異国の言葉が苦手なのに無理に使ったのであろう。バンシーとファーシーを取り違えたのも彼に違いない。

 そして、とうとうルッシュが動きだした。彼は遺跡の天井を破壊して黄金の杯を奪い、それをファクルデスに届けるという。どうやら黄金の杯は十三大秘宝の一つらしい。ルッシュが空中で二文字の繰り返しの呪文を唱えると、杯から白濁した液体が流れだしていく。それは酸を含んでいるらしく、触れてしまったネバリバ村の住人はネバネバが取れてぐったりしている。その酸は村の低地を埋め尽くした。

 高台にある村役場には村人たちが押しかけていた。更にはバンシーまでもが村長の机に陣取って泣きながら鼻水を流し続けているのだった。


☆今回の登場シーン:抜粋☆

 そこへ、さらにつぼねこのアジェム・ライアンズがやって来る。
「わざわざお湯を掻き出さなくても、水中に足場を作ればいいと思うツボよ。要するに中途半端な深さに入り口があるのがいけないわけニャろ?」
 キャヴォンドが金色の瞳を細める。
「息はどうする二ャ? 私たちにはエラがないツボ」
「これがあるツボ」
 アジェムは自分の入っているアンモナイト型の陶磁器をペンペンと叩いた。
「逆さにすれば、空気が入って来ないツボ」
 キャヴオンドは悲しい顔をした。
「それはできないツボよ……その……」
「やってみなくちゃわからないツボ!」

…………中略…………

「なーるほどー。空気満タンの樽持ってたら沈めないわな」
 すっかり商人のイリューズ・ウォーカーが頑張って浮力に逆らって梯子にしがみついているアジェムをのぞき込んだ。
「おにーさんおにーさん、いいものあるわよー。とっても重い『魂多良(こんだら)』なんだけど、本来は筋トレ器具なのね。でも、重りとしても使えるの☆」
 アジェムはイリューズに向かって手を伸ばした。
「毎度あり一☆」
 イリューズは魂多良を水面からアジェムに渡した。アジェムは魂多良と共にもンのすごい勢いで沈んで行った。……かと思うと、ごばあっと急浮上して来て、水面から勢いよくぽおんと飛び上がった。
「まあ、浮力ってすごいのねー」
 無責任なイリューズの言葉の向こうで、アジェムはツボから飛び出し、ただのネコと成り果てておぼれている。
「ニャー! ニャー!」
「ああ、大変ツボ! つぼねこの尊厳であるツボが!」


 なんだか量が多い…池原マスター突っ走ってるし。嫌いじゃないからいいんだけどね。しかしギャグばっかりに見えつつ要約するとけっこう情報量多いのがなぁ。

 ところで抜粋部分は原文ママだけど、逆さにした時入って来ないのはお湯の方だってば。

2001,04,09
メインページへ アクションページへ

 
第3回「酸っぱくネバれ!の巻 1」
担当:池原七里マスター

 秘湯ツアーの運営会社の社長であり、ファクルデスの部下であるリュンピアンのルッシュ・ハトバは十三大秘宝の一つ「黄金の杯」を手にし、「トシャの呪文」で酸を溢れ出させ、村を沈めていく。それに対して対抗するものは、虫捕り網を手にしていたりとイマイチ緊張感がない。いや、緊張感のあるものもいるのだが、周りに巻き込まれている。

 それでもさすがに多勢に無勢、羽を狙われ、この村には豊富なネバネバ(バンシーちゃん(♂)のハナミズ)をぶっかけられたりしてとうとう飛べなくなり、地上戦へとうつる。更に、その言葉使いから苦手と思われた納豆を無理矢理クチに詰められて怯んだところを取り押さえられ、ネバリバ村名物のネバりビフテキを喰わされ、悶絶した。

 黄金の杯は「トシャをおさえてとめる」というヒントから、吐き気に効くウメボシを詰め込むことで押さえられた。ただうっかリ呪文(ゲロゲロゲロ・・・)を唱えるとすぐさま吹き出してきて、管理が大変そうだ。

 その後、ルッシュもこき使われて村の設備は修復され、バンシーちゃんも神殿に帰っていった。ひどくネバネバを嫌っていた(それがゆえに人々を利用した)ルッシュも、強制的に温泉につけられているうちにすっかり慣れてしまったようだ。失敗をファクルデスへ報告に戻るわけにもいかず、帰る気はないようだ。

 そして結局、黄金の杯はウメボシを詰め込んだ者にまかされることになった。バンシーちゃんはこの村のネバネバの元であり、ネバネバがないと生きられない住人にとっての守り神ではあるが秘宝の守り神ではなく、その力もないからだ。また「吐瀉」には嘔吐だけでなく、下痢も含んだ症状であり…。人々は管理者があらわれたことに心から喜んでいた。


☆今回の登場シーン:抜粋☆

 ルッシュはテラを黄金の杯からむしり取る。テラはふたたび素ねこになって暴れ出した。……と、そこへ下方からモノスゴイ勢いで何者かが上昇して来た。
「アイテッ!」
 ソイツはルッシュの手にぶつかり、テラを吹き飛ばし、自分もどこかヘブッ飛んで行ってしまった。
「ニャアアアアッ! 制御できないツボ! ねこまっしぐらぁぁぁっ!」
 つぼねこのアジェム・ライアンズだった。先月商人さんのイリューズから買ったコンダラを抱えて酢ネバの潮に沈み、手を離して花瓶にたまった空気の浮力によってブッ飛んで来たのだ。ペットボトルロケットと一緒だね。
「ああっ、あのコが素ねこになってるツボ! 助けないとならないツボーッ!」
 他人(他猫)の心配をしている場合ではなかった。アジェムも酢ネバ湖にドボンと落ちる。ああ、つぼねこ。なぜ全員鉄砲玉アクションなのだ。やっぱ、猫まっしぐらだから?

…………中略…………

「結局『トシャの呪文』ってなんだ?」
 アジェムがひよひよと漂いながら言った。
「『ゲロゲロゲロ……』もしくは、このあたりの方言だと『ゲボゲボゲポ……』ニャ」
 アジェムはなぜかネバリバ村の方言にはかなり詳しいのだ。
 ピュレンが首を傾げる。
「ゲロゲロゲロ?」
 と、その瞬問、黄金の杯が梅干しをブッ飛ばして津波をどっぱぁぁんと起こした。ピュレンは慌ててふたたび懐からうめぼしを取り出すと、ぎゅうぎゅう詰め込んだ。
「ふぅぅぅぅ、管理が大変……」

 とりあえず終了。全3回ながらも「いかにウケをとれるか」のアクションもできたし、楽しかったです。あと、登場シーンの後半部分は「マスターより」に書いたことだったり。

2001,05,07
メインページへ アクションページへ