「今日はなんぞいいことはあったか?」
「映画を観てきた。スピルバーグの『マイノリティ・リポート』だ」
「スッピンのハンバーグを巻いた海苔でポン酢? 訳の分からん映画やな。料理映画か?」
「違う。マイノリティ・リポートだ」
「ふーん。おもろかったか?」
「いや、これが期待に反して全くと言っていいほど面白くはなかった。駄作だった」
「へー。そこまで酷いんかい」
「ああ。前に観た『リング』という作品が非常に良かっただけに、その落差は激しかった」
「どんな内容やってん?」
「犯罪を未然に防止するという、そんなような映画だ」
「へー。全国防犯協会が作った映画か?」
「ちょっと違う。とにかく、つまらん映画だった」
「ほな、リングとかいう映画はそんなに面白かったんか?」
「ああ。井戸から上がった外人の貞子がテレビ画面から抜け出てくる場面は死ぬほど怖かった」
「外人の貞子?」
「日本では貞子なんだ」
「日本では貞子で外人? 無国籍映画か?」
「違う。貞子は何という名前だったかな。忘れた」
「貞子は貞子やろ」
「違うんだ。貞子だけど、貞子じゃない。確か頭にサが付いたな」
「頭に差がついた? 勉強の映画か?」
「違う。とにかく、怖い映画だったが、あれは最近のヒットだった」
「ヒット? 野球の映画かい。ホームランは出んかったのか?」
「もういい。次はゴースト・シップを観てみたい」
「お化けが筋肉疲労になってシップを貼る映画か?」
「もう、いい」
「ほな、さいなら」
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