青猫
暗い光の 枕辺に
猫がひっそり 眠ってた
赤い布団に 沈んでた
激しく光は 降りそそぎ
しかし不思議と 死んでいた
影と同じくらい
ぺっちゃんこだった
まさか 真っ青な斑点が
布団の下にかくれて
いないか いないかと
恐ろしかった
不安だった
こんなふうにも 思われた
青白い猫に
青白い雨が 浸(し)みこむように
悲しく わびしく
涙は心を 盲目にした
そしてただ
無暗と生臭い 光が見えた
死んだ血が ぺっとり
病みにひっついて
ぬらりと動いた