重い
重い重い
あゝ
たるんだ皮膚を見ると
重い重い
生白い嘘であるから
いやにゆれる
もっときれいに飾ってくれ
そんなに哲学者めいては困る
あゝいやにうごめく
ほんとによく肥えた
ヒルのように
口に舌がなくなっている
泥の間の白いハギもいいが
夕暮れだったから
まして
血の線も見えそうときては
重い泥でその体を洗え
いく日か前の死体さん
重い重い
それもまた当たり前