ぼくたちが語り継ぐ戦争

1 単  元  ぼくたちが語り継ぐ戦争 (本時22/27)

2 単元の展開にあたって

 (1)「戦争」と子供たち

 本単元のスタートは一枚の写真からであった。国語で「一枚文集」を作った時のこと、R子たちの班はコソボ難民のことを扱った。新聞記事から取り上げた写真に子供たちの関心は集まった。

 翌日の朝の会から、スピーチで戦争について考えてみようということになった。スピーチでは祖父母の太平洋戦争での体験を取り上げる子供が多く、そこから個人の追究課題を明確にしていくために、自作ビデオ教材「昭和20年8月14日〜挙母のあの夏〜」を視聴した。終戦の日前後を調べていくことでおじいさんやおばあさんの戦争に対する思いが明確になると考えたためである。太平洋戦争を含む15年戦争において、年々その体験者は減少しつつある。

 本単元では、自分の祖父母を中心に地域の人々が戦争にどのように関わり、どう思ったかを津具村立津具小学校・平良市立北小学校の6年生と共同で調べる。戦争の現実を知り、さらに語り伝えていこうとする気持ちを持たせるよう、支援を進めたい。

 (2)メディアと子供たち

 本校は、豊田市北部に位置する山間の小規模校である。平成8年度に「こねっとプラン」に参加して以来、インターネットやテレビ会議システムを活用した総合的な学習の研究を進めてきた。

 本学級は単学級で、4年生から、沖縄県宮古島の平良市立北小学校と交流・共同学習を継続して行っている。1500km以上の距離を縮め、リアルタイムで話し合いができるテレビ会議システムは、小規模校で生活する子供たちにとって刺激的な教具(ツール)である。津具村立津具小学校とは、昨年度から交流・共同学習を開始した。

 本時のテレビ会議では、3校が調べたことを発表するだけでなく、事実をもとにした話し合いを重視したいと考える。さらに、広島から原爆の語り部の方の話をお聞きすることにした。人々に戦争のさまざまな体験や思いを語り伝えていくことの意義を話していただくことで、自分たちの学びを自己評価する機会としたい。



平成11年10月26日(火)共同学習の提案授業の記録

平成11年11月26日(金)実施予定の指導案へ